日本放射光学会誌
Vol.19,No3/May.2006

【表紙の説明】 
 Pt(111)表面上の水生成反応の研究。重要な触媒反応であるにも関わらず,その反応機構にはいくつもの謎が残されている。我々はPhoton Factory BL−7Aにおいて,エネルギー分散型のNEXAFS法を開発し,水生成反応をNEXAFS法によってリアルタイムで追跡することを可能にした。それにより反応中の中間体OHを含む表面種の被覆量変化を得ることができるようになった。さらに,実験で得られた被覆量変化と表面種分布の時間発展の様子をMonte Carlo計算によって再現することを試みた。このようなアプローチによって,H2OとOHの間のプロトン移動が水生成反応の自己触媒サイクルを回すうえで極めて重要な役割を担っていることが強く示唆された。
      
* 高輝度放射光を用いた次世代high−kゲート絶縁膜の電子状態解析
 尾嶋正治,豊田智史 (p.141)(10ページ、1,827k)
* イオン照射によりSi基板に導入された格子歪みの深さ方向分布の解析
 榎本貴志,P. V. Satyam,秋本晃一 (p.151)(8ページ、1,966k)
* 気液界面の全反射X線吸収分光
谷田 肇,渡辺 巌 (p.159)(10ページ、1,120k)
* 分散型軟X線吸収分光法による表面化学反応追跡
近藤 寛,中井郁代,長坂将成,雨宮健太,太田俊明 (p.167)(11ページ、2,343k)
* 分散型硬X線吸収分光法による触媒反応追跡
鈴木あかね,丹羽尉博,稲田康宏,野村昌治 (p.178)(8ページ、1,579k)
*[ビームライン光学技術シリーズ(6)] 光のエネルギーを切り出す(真空紫外・軟X線編)
雨宮健太,木村真一(p.186)(8ページ、979k)

*SPring−8ホームページを刷新
(p.194)(2ページ、600k)

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