日本放射光学会とは

電子加速器からの放射光を自然認識の手段として用いる自然科学の一分野として20世紀の後半に生まれ発展してきた 「放射光学」(Synchrotron Radiation Research)は、20世紀に人類が成し遂げた光に関する科学・技術革新の1つであります。

放射光は赤外線からX線にわたる広大な波長領域において比類のない特長ある強力な光として、 あらゆる物質の静的・動的構造、及び電子状態の解明において威力を発揮しています。 1970年代後半から始まった放射光を利用した研究の本格的発展により、 いまや放射光の発生から利活用までを対象とする新しい学際的研究領域である放射光学は、 生命科学、物質科学、化学、地球科学、環境科学、医学、核物理などの広範な分野で、基礎研究から応用研究、 さらにこれらの研究に基づく産業利用において、その地位を確立し、さらに新たな研究分野の開拓に向けて発展しています。 現在、我が国には、多くの放射光利用の研究施設があり、約1万人に及ぶ研究者が活動しております。 また新たな光を求めて、基礎研究や将来計画が盛んに議論されています。

このような放射光学の現在、そして将来の格段の発展をはかるため、 研究の成果と動向に関する意見の交換、共通の学術的・技術的課題の解決、 あるいは新分野の開拓を目指した迅速な内外の情報交換の場として日本放射光学会を設立するものであります。

会員には、正会員、学生会員、賛助会員、特別賛助会員、購読会員などがあります。学生会員はさまざまな特典を受けられます。 賛助会員は、本会の目的に賛同して本会の事業を援助してくださる個人又は団体です。