ワークショップの概要

日本放射光学会若手ワークショップは、放射光科学の今後について放射光コミュニティの若手研究者が中心となって、毎年テーマを絞って議論する場として設けられた。2004年に第1回日本放射光学会若手ワークショップが東京本郷で開催され、今回はその第4回として次世代放射光源による生命科学研究の将来像をテーマとして開催する。

生命科学は21世紀における最も重要な学問分野の一つと言われ、ヒトゲノム解析計画の完了を受けたポストゲノム研究として生命機能の解明へと研究の焦点が移ろうとしている。そのために、まず核酸、タンパク質など複雑なしかし合理的な固有の3次元立体構造を持っている生体高分子について、その分子構造と機能を解析して、生命機能の分子的基盤を解明することが必要である。さらに、それらの情報を基に生体高分子が有機的に集合した生体高分子複合体、細胞小器官(オルガネラ)、細胞さらには個体という複雑に構築された生命システムにおいて、その階層構造での相互作用やダイナミックスの解明が、生命の本質に繋がるものと期待されている。
現在の放射光は、生体高分子の構造機能研究から生命現象の理解を目的とした構造生物学研究がさかんに進められ、生命科学研究に必要不可欠なツールとして広く認知されている。一方では、X線自由電子レーザーやエネルギー回収型ライナックといった第4世代放射光の利用にむけて、細胞や生体分子レベルでの直接構造観察やダイナミックス研究を可能にするイメージング法など新規実験手法の開発が精力的に進められている。
近未来に、これまでとは質的に異なる第四世代光源を用いた研究や高度化される第三世代光源を用いた研究が可能となる。そのような時代を迎えて、放射光を用いた生命科学研究がどのような試料を対象として、どのように展開されて行くのか?どのような可能性があるのか?どのような困難があるのか?などを議論する。

*** 旅費支援のお知らせ ***

旅費支援につきましては申し込みを終了しました。

*** プログラム ***
   
*** 参加申し込み ***

組織委員会

山本雅貴 (理化学研究所/委員長)
五十嵐教之 (高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所)
田中均 (理化学研究所)
木村洋昭 (高輝度光科学研究センター)
熊坂崇 (高輝度光科学研究センター)
足立伸一 (高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所)
中迫雅由 (慶応大学)
山下栄樹 (大阪大学)
矢橋牧名 (理化学研究所)

現地実行委員会

山本雅貴(理化学研究所/委員長)
木村洋昭(高輝度光科学研究センター)
田中均(理化学研究所)
熊坂崇(高輝度光科学研究センター)
西野吉則(理化学研究所)
井上勝晶(高輝度光科学研究センター)
寺田靖子(高輝度光科学研究センター)
清水伸隆(高輝度光科学研究センター)
山下栄樹(大阪大学)
矢橋牧名(理化学研究所)

問い合わせ、連絡先

(財)高輝度光科学研究センター 研究調整部 研究業務課
大島 行雄
e-mail:sp8ws1@spring8.or.jp
電話 :0791-58-0977
FAX :0791-58-0988

開催日時:平成19年8月6・7日
開催地:SPring-8 放射光普及棟 萌光館

主催
日本放射光学会

共催
独立行政法人 理化学研究所播磨研究所
財団法人 高輝度光科学研究センター